こんにちは、アウトドア大好きブロガーのユウタ(@yu_taok1)です。
自分は趣味で、市民農園を借りて家庭菜園を楽しんでいますが、年中とおして、なるべくマルチ栽培を行うようにしています。
自分の経験上、家庭菜園はベランダ、市民農園、プランター栽培問わず、マルチを張った方が楽だし上手く栽培できます。
家庭菜園初心者の方はあまりなじみがないかもしれませんが、マルチシートとはどういったものか、またそのメリットについて紹介します。
マルチングとは
農業用の資材で畝の表面を覆うことを「マルチング(マルチ)」、マルチングを用いた栽培方法を「マルチ栽培」といいます。
マルチ資材には、自然系、化学繊維系があり、自然系にはワラや籾殻、雑草などが用いられることもあります。
ただ、一般的には、入手がし易く、再利用ができ、使い勝手の良さからポリフィルム製品が広く利用されています。
マルチの目的と効果
マルチを利用する目的、得られるメリットには、大きく次の4つがあります。
マルチのメリット
- 地温が温まり、野菜の生育が促進される
- 雑草が抑制され、手間が大幅に軽減される(特に夏)
- 乾燥防止になり、水やりの頻度が減る(特に夏)
- 病害虫の発生防止になり、病害虫の被害が減る
マルチ利用による最大のメリットは、保温効果、防草効果、乾燥防止効果で、この目的に万能に使えるものが「黒色マルチ」になります。
例えば、夏野菜であれば、植え付ける春の時期はまだ寒く、地温が十分に上がりません。そこで、畝を黒色マルチで覆うと、地温が上昇し苗の根付きがよくなります。
冬の時期であれば、黒色マルチによって地温が温かくなり、しっかりと大きな野菜に成長します。
また、黒色マルチは雑草を抑制するため、除草作業の手間も省けます。特に夏場は雑草がすごい勢いで成長するので、暑い中、雑草を刈り取る作業がとても大変になります。
しかも1~2週間程度で雑草は成長するので、絶えず雑草の対応をしなければならなく、まさに地獄です。
耐えきれなく、途中で放棄するとその間に雑草はどんどん成長し、あっという間に手に負えなくなってしまいます。
また、マルチをすると、水やり不要、病気予防の効果もあります。
マルチをすることで適度な湿度が保たれるため、水やりの必要性がほとんどなくなり、雨で肥料が流れる心配もありません。
水やりの頻度がぐっと減るので、作業がかなり省力化され、かなり助かります。
また、雨が降ったときに作物に土が跳ね返らないため、泥はねによる病気を防ぐこともできます。
さらに土の表面に風雨が当たらないことで、土が固まったり侵食されるのが抑えられ、が団粒構造が壊れにくいので、ふかふかの土が長く維持されるメリットもあります。
家庭菜園においても、収穫量、労働量を考えるとマルチ栽培は必ず行うべきだと思います。
マルチ栽培は年間通して、様々な野菜に有効
マルチ栽培は、ナス、トマト―ピーマン、キュウリなどの夏野菜で水不足を防ぐのに非常に有効ですが、冬の時期の根菜類・葉物類などにも非常に有効です。
また、ジャガイモ、サツマイモ、里芋などにおいても土寄せをしなくて済み、地温も保てるのでとても効果的です。
土寄せですが、ジャガイモの場合は、イモが地上部に出て日が当たると緑化するので土寄せしなくてはならないのですが、黒マルチで覆うことで、土が流されることなく、固定され、土寄せの必要がなくなり、手間を省くことができます。
マルチシートの種類
マルチシートにはいくつか種類があり、シートの色によって特徴が異なります。
種類 | 機能 |
---|---|
黒色マルチ | 地温上昇効果は透明より劣るが、光を通さないため雑草抑制効果が高い。フィルム自体が熱くなるので葉焼けに注意。 |
透明マルチ | 地温上昇効果が最も高い、光を通すため雑草抑制効果はない。夏季は地温が上がりすぎるのでフィルムの上に敷きワラなど工夫する。 |
シルバーマルチ | 光を反射するので地温上昇を抑える効果。反射光を嫌うアブラムシやアザミウマなど害虫の飛来防止にも。 |
グリーンマルチ | 地温上昇効果は黒色<グリーン<透明、光合成に必要な波長の光を吸収するので、多少の雑草抑制効果もある。 |
白黒マルチ | 表が白色(光を反射)で裏が黒色(遮光性高い)のマルチ。地温上昇を抑える効果が最も高い。裏面の黒色が光を通さないので雑草の抑制効果も。 |
銀黒マルチ | 表が銀色(光を反射)で裏が黒色(遮光性高い)のマルチ、地温抑制+アブラムシ等の害虫防除。 |
他にも、稲わら、籾殻など栽培終了後に土にすき込み、肥料にできる自然系の素材もあります。
わらを敷く「敷き藁マルチ」は、刈り取った雑草やスイートコーンなどの野菜の残渣でも代用できるため、除草や栽培終了した株の残渣を有効に活用できます。
また、マルチシートにはサイズがあるため、畝幅に合ったものを選びましょう。
マルチは畝の側面もカバーする必要があるため、畝の幅と同じ長さでなく、60cm幅の畝なら95cm幅、90cm幅の畝なら135cm幅のように少し長いマルチを選びましょう。
(市販されているマルチシートの幅は一般的に95cm、135cmです)
値段が安いマルチだと厚みが薄く、破れやすいため、少し値段が高くても厚みのある方が、使用後の回収(廃棄・使いまわし問わず)が楽になります。
敷きわらマルチの利点
マルチングで得られる効果は、ポリフィルムなどの化学系、稲わらの自然系でほとんど同じですが、敷わらならではの利点もあります。
敷わらは、わらが水分を吸収するため、乾燥、過湿に強く、湿度が一定に保たれます。
また、わらの隙間に空気があり、温度も高すぎず、低すぎず安定します。さらに、わらの隙間は微生物や虫などの住処となることで病害虫の発生を防止し、最終的に分解されて有機肥料にもなります。
また、スイカ、メロンなどのウリ類は地這い栽培のため、わらをマルチとして敷いておくと、ツルがワラに巻き付いて、地表に固定されるため、雨風に強くなり、実に傷もつかなくなります。
尚、敷わらマルチを利用する場合は、向きは畝と平行に、下の土が見える程度の薄めに敷くようにしましょう。
畝と直角に敷くと、雨が降っても水がワラを伝って通路の方に流れてしまいます。
また、厚く敷くと、水が十分に染み込まない他、ワラと土が接触する部分がいつまでも湿っているため、土の表面に細根が広がり、乾燥したときに根が傷んで生育が悪くなってしまいます。
自分は価格や使いやすさ、使いまわしから考えると、ポリフィルムマルチの方が使いやすいと思います。
マルチシートの張り方
マルチシートの張り方は、次のような流れになります。
マルチシートを張る前に、土づくりをしておきます。自分は消石灰、粒状の鶏糞堆肥、有機肥料などで土づくりを行っています。
土づくり、畝立てをしてから1週間程置いてからマルチシートを張った方が良いという意見が多いですが、自分はそれほど気にしていません(大量に鶏糞堆肥などをまいたりするようであれば別ですが)。
基本的に1日(全体の流れは1時間位)で土づくり、畝立て、マルチ張りまで行っていますが、今まで問題は起きていないので特に気にしていません。
準備するもの
畝立て、マルチ張りに用意するものは次のとおりです。
用意するもの
- 鍬(クワ)
- マルチ押さえ
- メジャー
- 麻ひも
- マルチシート
- 30~50cm位の支柱又は、固い棒状の物2本(記事上では支柱とします)
これらのものが綺麗にマルチを張ることができます。
特にメジャー、麻ひも、支柱があると真っ直ぐに畝立て、マルチを張ることができます。
畝の長さ+50cm程の長さで麻ひもを用意し、麻ひもの両端を支柱の2本の支柱の真ん中あたりに縛り付けます。
イメージはこんな感じです👉 I———-I
畝を立てる
畝の始まりの地点に支柱を立て、麻ひもを伸ばしながら終わりの地点で支柱を立てます。この時、しっかり麻ひもがピンと張るようにしましょう。
また、メジャーを使って、必要な畝の幅を確認します。
鍬で土を持ったらメジャーで測った必要な畝幅まで、鍬でならすようにします。鍬で畝の表面部分を、なぞるように往復させるときれいな平面になります。
平面をならしたら、支柱を畝の反対側に立て、真っ直ぐになるように調整します。
畝の始まり、真ん中、終わりの3点ほどをメジャーで測るようにすると、畝が真っ直ぐになります。
必要な畝幅からはみ出た部分は、鍬でスキ取るか、長靴で踏みつぶせばOKです。
マルチシートを畝に固定する
マルチ押さえを使ってマルチシートを固定します。「マルチ押さえ」は、マルチシートが風でめくれたり、飛ばされたりしないよう、裾を留めておく道具です。
畝の周囲にマルチシートの裾を埋め、土で押さえるために溝を掘ります。畝の角にマルチ押さえを挿して仮止めし、マルチシートを畝の端まで伸ばして畝全体を覆うようにします。
また、マルチの保温効果や保湿効果が十分に発揮できるよう、マルチシートは畝の表面にピッタリと張るようにしましょう。
マルチシートを広げる際は、ロールを転がして広げればいいのですが、ロールに支柱を通して引っ張ると楽に広げられます。
マルチシートが左右にずれないよう、中心線を畝の中心に合わせるように、畝の端まで広げたら、溝に埋める余裕をもたせてマルチシートを切ります。
シートを引っ張ってピンと張りながら、終点側もマルチ押さえで仮止めします。
マルチシートの裾を溝に入れ、土寄せして押さえ、マルチ押さえは抜き取ります。(シートがたるまないよう、足で踏んで引っ張りながら土を掛けましょう。)
マルチシートの両端は、マルチ押さえは不要ですが、途中には何本かマルチ押さえを使うようにすると、たるまずに張ることができます。
大体、マルチシートの長さ2mごとに、両幅に1本マルチ押さえを使うときれいに張れます。
最後に、マルチシートの周り全般に土をかけ、しっかりと重みで固定すればマルチシート張りの完成です。
マルチシートに穴を開ける方法
マルチシートによっては、植え付け用の穴が開いていないマルチシートもあります(もちろん穴が開いてない方が安いことが多いです)。
穴のないマルチを使う場合、植え付け用に穴を空ける必要があります。ハサミやカッターで開けてもいいですが、穴の数が多いとかなりの労力になり、また、形もいびつになってしまい途中で後悔することになります。
そのため、穴を開ける場所に「マルチ穴あけ器」を使います。マルチに穴あけ器をあてて、押せば簡単に植え穴をあけることができます。
また、苗を植え付けるときは「苗植え穴掘り器」というものがあるので、この道具を使うと、簡単に苗の植え付けができて便利です。
表面のギザギザがないので、マルチシートの穴あけは難しいですが、マルチシートを張らない場合は、穴掘りから植え付けまでできるので便利ですよ。
コストを考えるとマルチングはかなりパフォーマンスが良い
自分は、家庭菜園を始めた当初はマルチングを行っていませんでしたが、夏場は草取りが忙しく、また、暑さで土も乾燥し、特に水が必要なナスやキュウリなどの水やりはかなり大変でした。
また、冬場は地温が低くなり、葉物野菜の生育も悪く、上手く栽培ができませんでした。
そこで、マルチングを行ったところ、夏場の草取りの頻度は激減し、また、乾燥防止により水やりの頻度も激減し、一方でナスやキュウリなどの水を必要とする野菜の栽培も順調になりました。
冬場の葉物野菜なども、地温が高く水も保たれるため、しっかりと成長し、栽培速度もかなり早いです。
また、マルチシートは使用後に破かずにきちんと畝から回収すれば、平均2~3回は使いまわすことができます。
自分の場合は、
サツマイモ栽培 ➡ 葉物栽培 ➡ 春大根栽培 ➡ 里芋栽培
といったように長ければ同じマルチを4作、約1年半使いまわすこともあります。
なので、最初に少しコストがかかっても、長期的に使え、栽培の手間がかなり減り、野菜の品質も高くなるので、マルチングはかなりコスパが高いのでおススメです。
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